私は2016年3月までの26年間、大学病院の一般外科で癌をはじめ各種疾患の手術治療を中心に診療をしてまいりました。特に2000年からは乳腺・甲状腺外科のスタッフとして、主に甲状腺・副甲状腺の手術(執刀1,200件以上)や外来診療を約16年間に渡り行ってまいりました。
甲状腺は代謝を調節するホルモンを産生・分泌する内分泌臓器で、癌をはじめとする腫瘍のほか、ホルモンが過剰となるバセドウ病や逆に不足する橋本病など全身に影響を及ぼす機能異常の疾患が含まれます。ホルモン異常があると、暑がり、汗をよくかく、動悸、手の震え、体重減少、疲れやすい、やる気が出ない、冷え性、乾燥肌、むくみなどの症状が現れます。
頚部の腫れや腫瘤の他、これらの症状が気になる場合は、一度甲状腺の検査をすることをお勧めします。
これまでの経験を生かし、甲状腺疾患の的確な診断と正しい治療を行い、皆様が健康な状態で日々生活できますように鋭意努力してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。